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祇園囃子のRのレビュー・感想・評価

祇園囃子(1953年製作の映画)
4.0
芸妓・美代春(小暮実千代)の元へやってきた栄子(若尾文子)は、舞妓になりたいと嘆願する。
父が保証人を断るも、絶対に逃げないと強く誓い、美代春の妹として迎えられる。
一年修行を積んだ後、栄子は美代栄の名をもらって、初見世に出ることになった。
しかし、美代栄と美代春は、それぞれ客に目をつけられてしまう。
"旦那取り"を強要された美代栄の行動により、2人は祇園から閉め出しを食らい...。

「京都の名物も世界の名物もみんな嘘や」
踊り、三味線、お茶など、沢山の芸を身につけても、客が見ているのはその先の身体でしかない。
基本的人権について尋ねる栄子は、祇園の世界では異質だったのだろう。
「これウチの制服やん!」と、舞妓姿でルンルンしていたのが切ない。
酔っ払いシーンは可愛かったが、飲酒の強要や未成年飲酒なんかは今も当たり前にあるんだろうな...

一番印象に残ったのは、美代春がゆっくり着物を脱いでいくシーン。
足袋を脱ぐ時の表情は本当にすごいと思う。
あんな悲しげな表情されて、神崎さんは萎えないのだろうかと少し思った。
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