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祇園囃子のeknのネタバレレビュー・内容・結末

祇園囃子(1953年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

大傑作。よーーーやく観られた。
男衆が栄子の父親に保証人の判子を貰いに行くシーンと、栄子が美代春に面倒を見てもらうようお君に頼むシーンの“追いかけっこ”、からの修行モンタージュ。一人の女の子が舞妓になるまでをサラッと描く職人芸。
それに対して美代春の帯や着物がどさどさと堕ちていくように脱ぐ姿が悲痛。美代春がラストで栄子に語ったように、人間は弱く一人で生きてはいけない。それでも、最後まで保っていた矜持を捨てなければならなくなった時の、あの靴下の脱ぎ方には異様な艶かしさがある。ブニュエルのストッキングとは比じゃない。
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