Casualties of War
戦争犠牲者
絶対落ち込む…と、ポチったのに積まれていたこちら、やっとこさ発掘して鑑賞いたしました。
ブライアン・デ・パルマ監督による実話ベース戦争映画。
戦争でモラルが揺らいだり、消し飛んだり。
戦争とはこういうものだ、と言い聞かせたり。
そしていつか、何も感じなくなる、構わなくなる…
ベトナムの湿気とおぞましい事件が、ズシリと全身にのしかかってくる傑作。
1966年ベトナム。
ミザーブ軍曹(ショーン・ペン)率いる小隊が、偵察任務へと向かうことに。
道中、村で娘を拐い、隊の人間達でレイプ。
さらに隠蔽の為、娘を射殺した。
唯一レイプに加わらなかったエリクソン上等兵(マイケル・J・フォックス)は、この強姦殺人を上に報告するが……
殺さなければ殺される
復讐に燃える者
殺人を楽しむ者
それを崇拝する者
彼等を恐れて従う者
そんな中、唯一の良心であるエリクソンは、無力ながら人としての最低限のモラルを持ち続けようとする。
『フューリー』の新兵みたいにならなくて良かった。
エリクソンには妻子があったから、踏みとどまれたのかな。
帰還して顔向け出来ないと…
あれ、私だったらきっと加わってしまうと思う。
少人数の隊で、生きるか死ぬかの戦場で、全員に背いて拒否するなんて多分出来ない。
ジョン・レグイザモの立場だろうな。
ここは戦場、戦争なんだと言い聞かせて。。。
キャストが豪華で上手いこともあり、本当に胸糞悪くなる展開でした。
拐われた娘がこれまた上手くて…
あの顔はしばらく忘れられそうにない。
途中『ハンバーガー・ヒル』みたいな場所も通り、思い出してまた落ち込むし。。。
デ・パルマらしい画面分割は無かったものの、双眼鏡やスコープ視点、キャラ目線での移動などリアルで迫力満点！
特典でマイケル・J・フォックスのインタビューや、メイキング・ドキュメンタリなどもあり、作品への向き合い方等をより深く知ることが出来たのも良かったです☆
