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男はつらいよ 寅次郎紅の花のOSHOのレビュー・感想・評価

3.5
渥美清さんの遺作の48作目。
当時は秋に撮影、年末に公開というルーティン。次作49作のクランクイン前の1996年8月4日に『寅さん』は亡くなっている。

山田洋次監督は全50作を予定していたそうで、
48作で、永遠のマドンナ、リリーとの共演。
49作で、満男(吉岡秀隆)と泉(後藤久美子)の結婚。
50作で、寅さんが旅を終え、亡くなるまで。
という形で終焉を迎える予定だった。

そして、遺作となった48作目。
渥美清さんはこの撮影の時点で癌が転移していたのですよね。
座ってるシーンが多いし、声の張りもない。
ただ俳優は生き様をみせるものだと思うので、素晴らしい演技だと思います。

でも寅さんの出演シーンが少ない。
これは『男はつらいよ』の弱点でもあるけど、笑いを生み出しているのは寅さんしかいない。
つまり、寅さんの出演シーンが少なくなるということは、笑いが少なくなる。
笑いの少ない『男はつらいよ』はただのホームドラマでしかない。
そして、私はただのホームドラマは好きではない。
ちょっと残念。

それから、泉(後藤久美子)のバックで流れる徳永英明の歌が悲しいくらいダサい。
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