マッシモ

丑三つの村のマッシモのレビュー・感想・評価

丑三つの村(1983年製作の映画)
3.8
実際の事件である。津山事件(津山30人殺し)をベースとした同名小説の映画化。
金田一少年の事件簿剣持警部役などで知られる古尾谷 雅人が主演されています。

ストーリーは
戦前の昭和、岡山の山奥を舞台に祖母と二人で暮らす青年・犬丸(古尾谷 雅人)は、村一番の秀才だったが、悪友に夜這いの存在を教えられ、女に溺れるようになる。
しかし、徴兵検査を受けた折り、結核と診断され、関係を持った女達からも疎遠にされ、村八分のようなに状況となる。次第に追い詰められた彼は村人達に対して、復讐を決行する。

フィルマークスのサムネだと日活ロマンポルノにしか見えません(まぁ実際多いですけど。)が、実在事件である点と時代背景が如実に描かれている点などで、秀逸な出来です。朴訥な青年、犬丸が色欲で堕ち、秀才と謳われていながら結核により役立たず呼ばわりされ、村での居場所も無くなり、ついには殺人鬼に成り果てます。

中盤、犬丸の祖母の言葉が隔離された村のあり方をそのまま示していると思います。「みんなが右言うたら右、左言うたら左、それで何もかも上手いこといく。」
この後、犬丸は祖母を手に掛け、自身を馬鹿にした村人達を惨殺していきます。

お色気シーン多めなので生理的に無理となることはあるかもしれませんが、犬丸の動機付け含めて必要なシーンであることも確かなので、興味さえあれば薦てられる作品です。

古尾谷 雅人さんの痩身は、彼の役柄にはピッタリだったと思います。
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