はんそく負け

浪華悲歌のはんそく負けのレビュー・感想・評価

浪華悲歌(1936年製作の映画)
3.0
アパートの1Fから2Fまで階段を登っていく人物をワンカットでぐわーっと捉えたショットにリッチだなぁ…と感心していると、この映画にやたらと階段が出てくることに気がつく。妹と喧嘩して山田五十鈴が宙ぶらりんに取り残される階段。また警察署にて足取り重く登る階段(構造的に変な階段だと思う)。金持ちと貧乏人が出てくるのでそういう表象のひとつだと思うが、その登るという行為の軽やかさと重々しさがうまく対比されていて面白かった。