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天使にラブ・ソングを…の炭鉱倶楽部のネタバレレビュー・内容・結末

天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ハリーポッターのマグゴナガル先生・マギースミスは、ここでもお怒りの生活指導的ポジション。もちろんシスター達の安全や息災を願っての、愛のある厳格さ。

ウーピーゴールドバーグ、ウェンディマッケナ、キャシーナジミーの友情は特に見ていて微笑ましい。最後の聖歌合唱のシーンは思わず手拍子を入れてしまう。

ある環境に、事情を抱えたまったくの異端者が入り、その違いに互いに困惑、反発するが、徐々に異端者が組織を、組織が異端者の方を変えていき、両者が良い方向に向かう、的なプロットはよくある。

「シスターアクト」は修道院という空間ゆえに、デロリスみたいな明らかな異端が入ってきても、誰一人それだけでつまはじきにはせず、何となくみんなは戸惑い、それでも受け入れ、歌のレッスンは素直に聞き分け、ミサに人が集まり、街に奉仕できるようになったことを手を合わせて喜ぶ。

初めから最後まで、みんなに「受け入れ」られたからこそ、デロリスは少しずつ「シスター」になっていったのがわかる。
ラストのギャングに捕まったデロリスも、演技とはいえあえて死を「受け入れ」た姿勢になったことで、死を免れた。冒頭の強情さ、横暴さとは正反対の態度だった。

異端者としても、組織としても「受け入れ」る姿勢になることで良い結果をもたらすことを知れた一作。
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