英国の哲学者・作家・詩人であるアイリス・マードックの伝記映画❗️
ジュディ・デンチが演じているのでとても興味深く鑑賞。
夫ジョン・ベイリーの回想録が原作だが、その夫役をジム・ブロードベントが熱演している。
伝記といっても、2人が出会った若い頃と老いて病いを患ってからの夫婦の実情を描いている。
ジョンとアイリスの若い頃と老年を演じた4名の役者がそれぞれに素晴らしくて成り切り方が見事だった👏
21年前制作だが、ジュディはアルツハイマーで思考困難になった様子を熟した演技で魅せています。
まるで『ファーザー』のアンソニー・ホプキンスのように🌟
オックスフォード大学で講師をしている真面目で初心なジョンは、才能溢れる年上のアイリスに一目惚れしてしまう。アイリスはかなり性に奔放で何人もの男性と身体の関係を持っていた。しかし、アイリスも今までに出会ったことのない純粋なジョンに惹かれてゆく。2人は結婚し、アイリスはイギリスを代表する作家になるが、40年後にアルツハイマーに冒されてしまう...
アイリスの若い頃をケイト・ウインスレットが演じている。賢い女だがまるきり貞操観念が崩壊している様を、凛として性行為を理論的に言葉で理由づけるのは似合っていた。相変わらず脱ぎっぷりが良いので観る方もなんの抵抗もなかった😁
ケイトとジュディは似ていないのに、まるで乗り移ったかのように似て見えた。
あとは、ジョンの苦労。老年の介護もそうだが、それよりも、若い時からアイリスから愛されているのかを、ずっと死ぬまで自信が持てなかったのではないかな?
ボケたアイリスに向かって本気で嘆いて涙して怒鳴るシーンは賞を取るに相応しい演技でした🌟
派手さは全くないけど、伝記映画としては分かり易かったし、それぞれの内面を描いた良作を知られてラッキーでした⭐️