キミシマユウキ

ザ・ビーチのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)
3.4
何かを求めるように旅をしていた青年リチャードが一人訪れたのはタイ。そこで出会った奇妙な男の発言をきっかけに彼は伝説の楽園があるというビーチを探し求めるのだが…

『トレインスポッティング』『スラムドッグミリオネア』の
ダニーボイル監督による
楽園サスペンス映画。主演は誰もが知ってる今やオスカー俳優の
!!レオナルドディカプリオ!!
新作『レヴェナント』に向けて彼の出演作で未視聴なものを鑑賞。


前半
〜タイの商業用観光PR映画〜

後半
〜キチってラリったサスペンス〜

というのが正直な印象。
この映画の前半部分のみを観ればもう視聴者はタイ行きの飛行機チケットを予約していてもおかしくないくらい、魅力で溢れている。
”タイ”という国そのものが魅力的に描かれているというよりも、表題である伝説の”ビーチ”の楽園具合が素晴らしいのである。
俗世間から隔離された世界、美しい海と山、自給自足の生活、家族のような仲間たち…
普段の生活に嫌気がさしてしまっている人間にはまさに楽園に映るこのビーチでの生活はかなり羨ましいものだった。

((自分に関していえばWi-Fiもなく映画も見れないとなると3日もたない))

そんな楽園生活から一転する後半の展開は良くも悪くも人を選んでしまうのだろう。
個人的にはある意味ここからがダニーボイル監督の持ち味が出てきていて面白いと思うのだが、原作の雰囲気と合わなかったのかな?
古めかしいビデオゲームチックな映像効果やクスリでラリったかのような心理描写はまさにダニーボイル節じゃないか!
たしかに大衆向けな演出ではないので、
そこらが起因して平均点が低いのかと思われる。

主演のディカプリオは若くてピチピチのプリプリオ。
大ヒットした『タイタニック』の次に一体どの作品にでるのか100作以上のオファーを蹴って受けたのが今作だったという…
うん、それでよかったのかディカプリオ…
綺麗な女優との濡れ場があるのできっと下心で選んだんだろうと邪推している(笑)
ただダニーボイルは仲良しのユアンマクレガーを本当は使いたかったとか。
島の主にティルダスウィントン。
お馴染み『ナルニア国物語』の恐ろしい魔女ですが今作ではちょっとしたセクシーシーンもあります。需要はあるかわかりません。
あとはエンドクレジットを観るまで気づかなかった自分の推しメンロバートカーライルがサラッと出演してます。ダニーボイル監督作常連です。
この役者いつも見終わった後に気づくんだよなぁw

とにかくプリプリのディカプリオを観るにはぴったりな楽園映画。
とっても亜熱帯に旅行したくなります。
まぁそもそも、今の世の中に誰もが望む理想郷を作るということ自体不可能なのかもしれない……

ダニーボイル監督作品好き、若きレオナルドディカプリプリオが観たい方、そしてタイの楽園に思いを馳せたい方にはオススメの作品。