南国の理想郷。一見それは、自然も暮らす人々も極めて魅力的で、これこそ求めていた楽園だと思う。
しかし、その楽園は、自分らの心地よさを守るためであれば、仲間を犠牲にすることもいとわないような、脆さと背中合わせの世界でもあった。
…ということを体験し、若者は一見退屈としか思えない、日常の世界に帰っていく。
ストーリーの構造は、若者が社会に参入する過程の通過儀礼ともいえる。
映像やセリフに、監督は独特のセンスを感じた。
若きディカプリオはエネルギーに満ちて素晴らかった。ヒロイン役の女の子もチャーミングで良かった。