デニロ

脅迫者のデニロのレビュー・感想・評価

脅迫者(1951年製作の映画)
4.0
1951年製作のアメリカ映画。シネマヴェーラ・渋谷「ハンフリー・ボガート特集 ボギーのいた時代」での一篇。出掛けるのに躊躇したが、迷ったらやる、の方を選択して良かったです。脚本マーティン・ラッキン、監督ブレティン・ウィンダスト。ふたりともに異能の人といった感じです。

地方検事補ハンフリー・ボガートと殺人を生業とする謎の組織の戦い。この謎の組織が何で成立するのかが引っかかるのだが、87分お話はテンポよく運び、畳みかけるように提示される謎に掻き消されていく。着こなしはかっこいいハンフリー・ボガートだが死体は積み重なるばかり。まるで金田一耕助の様でもあるけれど。ボガートに謎の組織を裏切れと脅されるテット・デ・コルシアが革命的警戒心を持って登場するも、そのうちに自ら破滅に向かっていく様を見事に演じている。

小さな設定の中、その場にあるもので臨場感を高める演出も見事です。
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