アクセルガツキー

惑星ソラリスのアクセルガツキーのレビュー・感想・評価

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
4.6
面白い!
アンドレイ・タルコフスキーは子供の時に子供なりに熱心に観てたつもりだったのだけど、これは観ていなかったのです(俺の熱心って…?)。こんなに平易でポップな作品もあるんですね!
数限りなく批評が書かれている作品に、あえて感想文を書くのは躊躇われるのだけど、「神なき…というか宗教のない世界の赦しと救済」の物語ですよね(無論、宗教のないというのは科学と政治ということです。言わずもがなw)。
そして、そのベースにあるのは、ソ連の知識人(インテリゲンツィア)の自己懐疑と自己呵責だと思う。めっちゃ小並感だけど。
本当はね、世界は本質的には何も変わってないんですよ、70年代から。いや、今ではそういった自己懐疑も呵責も時代遅れ…とされてしまって、その頃よりも退行しているのです。
自己懐疑・呵責、それにつながる批評と観照、それこそが「人間らしい」っていうことだった筈だが…