菩薩

アメリカの伯父さんの菩薩のレビュー・感想・評価

アメリカの伯父さん(1980年製作の映画)
3.9
君子危うきに近寄らず、だとか、石橋を叩いて渡る、だとか、常に心に留めておきながらも危うきに引き寄せられ時には衝動的に石橋を駆け抜けた結果奈落の底につき落とされるのが人間の悲しき性なのであって…。そんな悲哀と滑稽さに満ちた人間の生態を行動心理学やらなんやらを用いて非常に冷静に観察して観せるシニカルインテリ映画。ちょっと鼻に付く部分はあるが、人間が哺乳類の中で最も愚かである事実は否定のしようが無いと思うし…ストレスを巡る対処法のあれこれについては本当にその通りでしか無く…来世は自分が潰れぬ為に他者にそれをぶつけられるタイプの強者になろうと改めて心に誓った。愛そのものが容認された狂気である、って誰かが言ってた気がする。無いものねだりの人生。
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