浅野公喜

デビルズ・ゾーンの浅野公喜のレビュー・感想・評価

デビルズ・ゾーン(1978年製作の映画)
3.6
70年代ホラーの中でも特にお気に入りの作品。
2000年代のパリス・ヒルトンも出演した「蝋人形の館」は一応「肉の蝋人形」のリメイクと謳っていますが、蝋人形とマネキンという違いは有るものの、ストーリーに着目すればこの作品がかなりのヒントになってるのでは?と思ってしまいます。

そこまで派手な描写は無く、マネキンは眼が動いたりガクガク前後に動いたりケタケタ笑ったり口をパカッと開けたりするだけなんですが、そのチープさや滑稽さが妙な不気味さや恐怖に繋がっている気がします。また、終盤の「妻」とのダンスシーンは音楽の優雅さも相俟って物悲しくも幻想的。有名なラストも勿論印象的で、ポスターのマネキン風のお面?も個人的にインパクト大。

元プロ野球&バスケ選手で、「マッドボンバー」や角川映画「復活の日」にも出演したチャック・コナーズや、ボンドガールのタニヤ・ロバーツが出演しているのも注目。

それにしても、元々は原題そのままの「ツーリスト・トラップ」という邦題だったそうですが、「デビルズゾーン」というタイトルになり80年代のオムニバスホラーの「デビルゾーン」とまぎらわしいです(笑)。あちらの作品もそこそこ楽しめますよ。
浅野公喜

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