富士山

吉原炎上の富士山のレビュー・感想・評価

吉原炎上(1987年製作の映画)
5.0
迫力がすごい。世界観の密度を高め、説得力を維持するために、半端ないこだわりを感じます。どうしても作り込み切れない部分もありますが、今では考えられない手作りのこだわりによるアナログの画面作りと、体当たり演技が満ちていました。お話も徹底した遊女中心で、男は汚くだらしない男ときれいで頼りない男しか出ないという救いのなさで、都合のいい快楽堕ちなんてクスリにもしたくない展開が続きます。その中でも、かたせ梨乃のキャラクターは出色で、痛々しいほど健気な強さが一見してかたせさんだとわからない演技と相まって、作品に一本の筋を通していました。
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