このレビューはネタバレを含みます
真実は夫婦の愛だけだったというオチ。
被せられたゴーチの作った曲もエモーショナルで涙を誘います。
ゴーチから愛していると言われた奥さんの誇りに満ちた表情が痛々しかった。
わたしの周囲にいる主婦もあんな感じが多くて、半径5メートルくらいの夫と子どもだけで生活していて、社会とは接点を持たないし、外の世界には興味がない。
毎日、まるっきり同じ子どもの話しと旦那や仕事の愚痴。ほんとにそれだけで楽しく暮らしている。
だから、一縷の望みのように撮った真実の愛も、別段、あの奥さんが特に素晴らしいとは思わない。
監督が世の中、ああいう女性がたくさんいることを知らないんだと思う。
何も知ろうとしない、知らないことで幸せに生きている、そういう生き物。
ゴーチは、欺けるものは、騙せるものは全て利用してきたんだろう。
音楽作りを始めて、穏やかになりましたと最後のほうで奥さんが言っていたので、愛すべきキャラクターであるゴーチと奥さんが少しでも幸せになれるといいね。