このレビューはネタバレを含みます
今更鑑賞して、今更誉めます、
ドキュメンタリー版ゴーンガール。
撮影者を含め、
「場にいる全員が嘘をついている事を、その全員が了解しているのを黙認しつつ、その上でそれぞれのロールプレイをしている状況」を撮るという捻れた手法で、ヒトの相互理解の限界とわずかな可能性(優しさ)を垣間見せようとする。(明確な映画的物語を用意することで、その状況自体を疑う、といったメタ構造ループも回避しています)
Aシリーズから続く「メディアの暴力性」に関しては今回はさらっと前半で、(なかばなげやりな感じで)済ませて、さらに先へ。
「ドキュメンタリー映画を観るおもしろさ」をひとつ深いところへすすめている力作。
私的2016年助演猫賞受賞映画、
猫に救われる映画です。