ゴーストライター騒動の事は興味が無かったからあまり知らない。
佐村河内さんにある程度の非があるのは間違い無いんだろうし、新垣と神山とかいうおっさん二人にはドス黒い気持ち悪さを感じたが、世間の好奇心・暇潰しとメディアの餌食になって個人が抹殺される事は今日び珍しい事では無いし仕方ないんだろう。酷い話だけど仕方ない。
個人的にこの映画で印象深かった事が2点あって、１つは夫婦愛の深さ。そりゃあその辺の夫婦と同じで色々あっただろうしあるんだろうけど、少なくともこの映画を観る分には素晴らしい関係だと思った。
もう一点は、途中出てきた全盲の女の子。五年ほど前、とある事情で人生が最悪だった時に、とある場所で全盲の男の子の言動を見てこちらが勝手に励ましを受けたという経験があって、劇中出てきた女の子のバイブスが強烈に五年前の彼を連想させた。彼らを聖人だと言うつもりは無いけど、とても逞しくて美しいものを持っていると感じた。
曇りのない大人なんて居ないと思うけど、たとえ損をしてでも美しく生きていくべきだよなと思った。
映画としてかなり面白くさすがだと思ったけど、ドキュメンタリーとしては疑問。監督が色んな事に絡み過ぎ。
