やま

FAKEのやまのレビュー・感想・評価

FAKE(2016年製作の映画)
4.2
何もかもが面白すぎて最高だった。
どれがフィクションで、fakeだろうがなんだっていい。一人の人間の中身が奥底まで見えるようなそんな作品に自分は魅力を感じる。

佐村河内の新垣をテレビを通して見るときの目のアップは最高だった。こういう本物の目をみると、演技臭い役者の目とかに余計に気づいてしまうかもしれない。メガネの奥の眼差し、レンズに映る映像、そこにはrealしかない。

fakeかrealか見極めるには、テレビやネットを通じて聞くんじゃなくて実物を目で見ろと、そんなことを感じる1作だったように思える。施設の女の子の存在だったり、側でずっと見ている猫の目なんかが直接的ではないけれど、そういった思いにさせてくる。

事実は小説よりも奇なりという言葉があるけど、今作を観ると余計にそんなふうに感じさせられる。けど今作なんかよりリアルなフィクションの映画ってのは実際存在しており、そんなリアルを超えるリアルな映画が観たいと思わされます。なにを言ってんだろう笑

アメリカ人記者への質問に答えられていない佐村河内の姿がかなり印象的だった。あれは紛れもなくfakeじゃない。
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