アンダーシャフト

バトルシップのアンダーシャフトのレビュー・感想・評価

バトルシップ(2012年製作の映画)
3.8
あと一ヶ月余りで今年も終わり…

年末と言えば、第九とバトルシップ…ウソです。
(仕事による疲労蓄積でだいぶおかしくなっているようです。御容赦下さい。)

単純明快痛快SFドッカンドッカンバトルアクション。
2013年のラジー賞に複数部門ノミネートされましたが、良し悪しと好き嫌いは別物ですからそんなことは屁とも思いません。もちろん大好きな一本。

太陽系外に地球とよく似た惑星を発見したNASAは、その星との交信を試みるべく、オワフ島に設置した巨大通信アンテナから惑星に向けて信号を発信。
それから数年後…
妙な行き掛かりから海軍に入隊させられたアレックスは、大尉としてリムパック(環太平洋合同軍事演習)に参加しているジョン▪ポール▪ジョーンズ駆逐艦に乗艦していた。
そこに突如、正体不明の巨大物体が飛来。この物体、香港やフランス等にも落下し、街の大半が崩壊する程の甚大な被害を出していた。
アレックスがその調査に取りかかった矢先、飛来物体が発生させたドーム型バリアで、アレックスが乗る駆逐艦、海自の護衛艦、サンプソン級駆逐艦の3隻はオワフ島ごと外界と遮断されてしまう。しかも、3隻のうち2隻は相手との交戦で撃沈。乗艦していた兄は、アレックスの目の前で亡くなってしまう。残った駆逐艦の指揮を託されたアレックスは、兄の仇討ちとばかり、敵巨大戦艦への総攻撃を命じるが…

このあと、部下に諭されたアレックスは攻撃を断念し、沈没した艦の乗組員たちを救助します。そして、レーダーも通信も不能の孤立無援の中、生き残った仲間とともに、次々と攻撃を繰り出す謎の巨大戦艦と戦うことになります。

無職で前科持ちという空っぽ感満載の単細胞主人公が、仲間との協力▪共闘を通して艦長としての責務を果たしながら、人として少しずつ成長していく物語…がどうでもよくなる程の、圧倒的迫力で描かれる戦闘&破壊シーンが本作の最大の見所。

敵艦が放つワイヤーギミック付高速回転スチールホイール。その容赦の無さがハンパない。アメリカ軍基地襲撃シーンでは、発進前のヘリに次々と体当たりしては粉砕し、辛くも回避したヘリをワイヤーで追撃破壊する徹底ぶり。この時点で到底勝てる相手には見えません。

激しい戦闘で、結局アレックスのジョン▪ポール▪ジョーンズ駆逐艦も沈み、敵戦艦と戦う術を失いクルーのみんなが茫然とするその時、いよいよ真打ち登場!!
観光用の記念艦となっていたアイオワ級戦艦ミズーリーが、たまたま逃げ遅れた退役軍人のじい様たちの助けによって戦場へと動き出すシーンは、かなり胸熱!
このミズーリーが、敵巨大戦艦の目の前でアンカー落としのクイックターンからの一斉砲撃!もう戦艦同士のタイマン殴り合い状態!!
エイリアンのハイテク兵器の攻撃を喰らいながらも、ミズーリーのアナログ攻撃が固いげんこつのごとく敵戦艦に次々叩き込まれるクライマックスは興奮度MAX!こっちまで“ファイア!!!”と叫びたくなる!

もちろん造りは荒いし、突っ込みところもあちこちあります。こちらが攻撃意思を示さなければ相手も撃ってこないのに、一方的に悪者扱いとか…
でも、こういう単純な勧善懲悪もので、派手で豪快、単純で何も考えずに胸熱&スカッとできる作品って、なかなか無いなぁってしみじみ思います。

…という訳で、疲れた心と頭に「バトルシップ」!! (このタイトル名、何とかならんかな…)
弱った体もアツくなる、愛すべきB級エンターテイメント作品です!


オマケ:アレックスの部下の女性兵士コーラを演じたリアーナ。個人的好みも上乗せして、すごく魅力的でオーラがあります。アクトレスであるとともにミュージシャン(シンガー?)だとか。
「オーシャンズ8」にも出てましたね。とても素敵です!