うちだ

東京流れ者のうちだのネタバレレビュー・内容・結末

東京流れ者(1966年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

脚本が大して面白くなくてもそれ以外の要素で面白い映画を作ることができる、ということに気づいたのはつい最近だけど、まさにこの映画がそれに当てはまってた。

舞台美術、カメラ、構図、編集の随所に監督の美意識みたいなのをひしひしと感じる。たわいもない脚本だけど、映画のほとんどに無駄がなく、必要なことだけカッコよく映して、後はバッサリ編集するスタイルに独特なテンポ感がある。ジメジメしたヤクザの抗争を描いているのに、美術がカッコよくてめちゃくちゃオシャレな映画っぽく見えてしまう。

特に最後の戦闘シーンはその美意識が頂点を極めていて、あらゆるカットがあまりにも芸術的。ここだけでも満点に値するくらい。

日活の金だけはいっぱいかけた中身なさげの映画はなんか癖になる。
うちだ

うちだ