August

或る夜の出来事のAugustのレビュー・感想・評価

或る夜の出来事(1934年製作の映画)
4.0
結婚前の新婚旅行

古典的名作です。全てのラヴコメディはここから始まっています。
退屈な日々から抜け出した世間知らずの令嬢と楽天家で口が達者な失業中の新聞記者が様々なごたごたを乗り越えて恋に落ちる……

低予算かつ撮影期間4週間というハードな状況で、アカデミー賞5冠を獲得し、興行的にも成功している非常にコスパの良い作品です。
娘への愛情や親の育て方が悪いと言われ、見所がある男だとピーターを認めるお父さんは素敵でした。また、ヒッチハイクのシーンはベタですが笑えます。

白黒映画は光がとても綺麗ですね。
夜の川に反射する月の光やエリーの涙が煌めいていたのがカラーにはない良さでした。

余談ですが、モーテルに泊まる際、2人の間にジェリコの壁が築かれます。
ジェリコの壁とは、ヘブライ聖書に書かれているジェリコ(エリコ)の街の城壁で、角笛を吹くと崩れたらしい。
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