みち

ライアー ライアーのみちのレビュー・感想・評価

ライアー ライアー(1997年製作の映画)
4.2
──僕が傷つくのはパパの嘘だよ。

嘘が言えなくなった嘘つきが忘れていた「真実」に気づくというホーム・アローンみたいなわかりやすいおとぎ話。

笑えるかしらと思って観始めたのだけれどジム・キャリーはやはり天才で、いったい幾つ引き出しを持ってるんだろうねこの人は。喋り方、動き方、指の「変形」と顔の変形、声の出し方。嘘がつけなくなったときの声が一つとして同じじゃないのは自然にできているのか、訓練の賜物か。

大袈裟な演出と、間に差し挟まれる哀しい笑い。人を笑わせるこの俳優の泣き顔は一層切ない。最後のクライマックスはミッション・インポッシブルみたいな「何でもあり」感、でもコメディだからいいんだという納得感。

いろんなことがどうでも良くなったし最後は主役に加えて(実はこちらが主役かもしれない)子役最高ってなる。

クリスマスに観たい映画。子どもの頃に金曜ロードショーか何かで観てたら(それこそホームアローンみたいに)子ども時代を彩る映画になっていたはず。

ラストにあるNGシーン、撮影現場の気楽な雰囲気が伝わってくる。観客より先に現場の仲間が笑ってるからこんなに作品が面白いわけだ。
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