ばんてふ

トゥルーマン・ショーのばんてふのネタバレレビュー・内容・結末

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

・世にも奇妙な物語みたいな物語だった。多分こっちのほうが先だけど。
・久しぶりに洋画を観たけどやっぱスケールが違うなと思った。本部を月にしてしまうところとか、そのまま灯台にしてしまったり、島を丸ごとセットにしてドーム状で包囲してしまったり、天気まで操作ができたり。発想からして違うなと思った。
・広告を入れていこうとする不自然な感じがすごく怖かった。壁にトゥルーマンを押し付けて看板をよく見えるようにしたり、急に奥さんが話を切ってでもココアの話をし始めたりというところ。大きなものに操作されているというか。
・映画を観て思ったのは、このプロジェクトで人生を左右されているのは実は主人公よりも他の役者だと思う。彼と家族になるということは自分が世界中に晒されていると知りながら生活しなければならないし、常に秘密を抱えたまま長い時間を彼と過ごさなければならないから。彼らに「休暇」はあるのだろうか?と考えてしまう。
・愛のない結婚で人生楽しいのだろうか
・壁にぶつかった時に自分の仮説が正しいと証明される。でも、もし本当にこの島から出たことがないのなら、壁があったとしてもそれがセットだと本当に気づけるだろうか?壁があるもんだと思い込んでしまわないだろうか?
・なんにせよ壁にぶつかり、トゥルーマンが真実に気がついた時点で、これ以上続けても彼は役者になってしまう。知ってしまったから。
・一人だけ番組に立ち向かうシルヴィア。彼女はきっとセットから出たトゥルーマンに会いに行くだろう。彼の方もいま唯一信頼できるのが家族ではなく、彼女だ。元々彼女に会いに行くために外に出ようとしたのがきっかけだった。最後に仕掛け人から街を出るか否かを問われて即答して出ると答えることができたのは、外に彼女がいるからだ。外に「真実」があるからだ。
・トゥルーマンが外に出る時に、視聴者は皆喜んでいた。彼らがみたかったのは演技ではなく必死になっている彼の姿で、またドラマを見たかったのだ。彼らは番組に参加はしていないからばれたところで罪悪感は感じない。結局面白ければなんでもいいのだ。彼がリアルの人だから面白いと言っていたが、彼を現実に生活している人間だとは視聴者は意識していなかった気がする。見世物として、非人道的な扱いをしていることを誰も咎めない。
・カメラワークがすごいと思った。本当に盗撮しているような感じにしてある。それだけでなく何かあるなと思わせるような演出で気持ち悪さを出した。種明かしをして欲しくて続きがきになるというか
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