1996年にアメリカでつくられたアラン・パーカー監督作品。アルゼンチンの田舎町で私生児として生まれたエバ・ペロンは町を飛び出しやがて女優として成功すると大統領夫人にまでのしあがり……。
いくぶん『ゴッドファーザー』を意識したような始まりでしたね。ミュージカル場面はクイーンを想わせるロック・オペラちっく。なるほどオリヴァー・ストーンが脚本に関わっているんですね? もとは監督も務める予定だったとか。
にしてもマドンナとは思い切ったキャスティングですね。エビータとその生い立ちがなんとなくかぶるというか。軽い尻(重い尻?)を徹底的に使いまくって極貧の底から大統領夫人にまで上り詰めるなんて素晴らしい。使える武器はなんでも使って欲望を満たす人、あたし、大好き!
しかしまぁこの50年代の南米ってのは複雑な世界なんですよね。右に左に揺れに揺れたあげくアメリカのど阿呆利己主義者たちがやってきてジェノサイドにしてしまうんですよね。大風吹き荒れる暗黒時代に突入する直前に咲いた大輪の花エビータを今でも讃えるアルゼンチーナの心情、良くわかります。