Nobu

太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男のNobuのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます


【譲れない“モノ”はありますか?】

61本目(映画100本観るぞ企画)は
竹野内豊さん・唐沢寿明さん・井上真央さん主演の
日本映画『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男』(2011年)

-------------------------
太平洋戦争の激戦地サイパン島
圧倒的な兵力・火力で日本軍に総攻撃をかける米軍

生き残った47人の兵士を統率し
45,000人の米軍を翻弄しながら
沢山の民間人を守る陸軍大尉・大場栄(竹野内豊)

徹底抗戦し 玉砕することしか考えていなかったが
食糧も薬品も底をつく中で
民間人を守るため
そして生き残った兵士のため
軍人としての誇りを胸に 最後は投降していく…

その生き様は
日本人の民間人や兵士からだけでなく
米軍将校たちからも敬意を抱かれる
-------------------------

戦争の狂気の中で
誰もが“玉砕”を叫び “自決”を選んでいく中で

指揮官として
否(いな) ひとりの人間として
“命”の尊さを感じながら
正しい選択をすることができた大場大尉

しかも
日本人としての魂を 価値観を 矜持を 否定することなく
米軍への投降という途(みち)を選べるように
“上官の命令”という“仕方ない”を用意してあげた機転

“魂”を売り渡してしまっては
死ななくとも 生きていることにはならない

“価値観”を完全否定されてしまっては
呼吸しているだけで 死んでいるのと同じである

人は どれだけ金を積まれても
売り渡せない“魂”とか“価値観”とか“想い”がある

人は 何を引き換えにされても
譲れない“モノ”がある

自分の中のそういう“モノ”を大切に出来ない奴は
相手の中のそういう“モノ”を尊重出来ない

だから まず
自分の中の 何にも代えられない“モノ”を
自分を自分たらしめている“モノ”として
大切にする生き方をしよう

それを失くしてしまった
“生きた屍(しかばね)”にならない為に…

~【映画061】太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男~

https://www.facebook.com/nobuyuki.suzuki.estrellita
Nobu

Nobu