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冬物語のooospemのレビュー・感想・評価

冬物語(1992年製作の映画)
5.0
もう最高。四季の物語シリーズ第二作。この女の子が思いつきで観に行くシェークスピアの舞台『冬物語』からとってる。うまいなぁ。「私は教養がないから頭でっかちのあなたにはついて行けない。あなたは本の虫。頭で恋してる。愛の言葉を囁くにも引用を探しかねない。私はもっと感覚的で自由でいたいの」って教養がないからなんて優しい嘘ね。ロメールの女はいつも自由。そしていつも正しい。自分を愛する男に「あなたの愛に応えてくれる女の子を探しなさい」って言えるくらい強い。でもいつも愛してくれる男の、嫌いな理由を説明できるわけないじゃない。言葉で感情を定義するのはいや。ううん彼のことだって嫌いなんじゃない。しっくりこない。優しくて物知りで知らない世界を見せてくれるかもしれないけど、ほんとにくっつきたいのは違う人。しっくりくる“あの人”を知ってるから分かるの。彼以外愛せない。でもちゃんと友達でいて。違う場所で私を楽しませて。なんでこういう女心をロメールは分かるんだろうね。ロメールの女は運命を本気で信じてる。おとぎっぽく描くけど、運命の直感にドキッとしない女子なんていない。それでほんとに運命の引き合いって起こるの知ってるんだよね。
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