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恋人たちのパレードのhalucaのネタバレレビュー・内容・結末

恋人たちのパレード(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

この時代、サーカスは人々にとって大きな娯楽だったろうに、その裏の悲しい実情がよくわかる映画だった。恐らく原作にはもっと詳しく書いてあるんだろうけど、映画でも十分伝わってきた。お金がなくてそのまま動物が放置されて餓死したり、お金のために無理に動物たちをショーに出演させたり、動物たちへの虐待があったり。。
当然動物が沢山でてくるんだけど、癒される。でもけがをしてもう先が長くない馬をジェイコブが拳銃で殺したり、オーガストが象のロージーを虐待するシーンは凄く悲しくて涙が出てきた。
こんな残酷な現実の一方で、サーカスのシーンは観ているこっちまでわくわくしてくるような演出だった。
ジェイコブとマーリーナが恋に落ちるのも自然な感じでよかった。ただ、電車から2人で飛び降りたときに、迷いもなくロージーを置いて行っていたのが個人的に嫌だったなー。悲しくなった。

オーガストを演じたクリストフ・ヴァルツの気迫ある演技がすさまじかった!本当に嫌な奴で、あらゆる怒りを感じるんだけど、それもクリストフ・ヴァルツの演技力あってこそ。
マーリーナを演じたリース・ウィザースプーンは相変わらずとってもキュート。でも映画では何歳の設定だったんだろう。。マーリーナとジェイコブに結構年の差があるように感じられた。
ジャックラッセルテリアのクィニーは、「アーティスト」にも出演しているアギーと知ってびっくり!売れっ子だなぁ(笑)

物語は年老いたジェイコブがサーカス団のところにやってくるシーンから始まるんだけど、このおじいさんと、若きジェイコブの印象が合わなかったのが気になった。年月は人を明るく陽気にするのか。。笑
ジェイコブを演じたロバート・パティンソンが亡くなった両親と対面したときの辛い表情が、「トワイライト」でエドワードが血に飢えているときの表情と同じでどうしても考えがそっちに向いてしまったw

映画のポスターとかDVDカバーに映っているジェイコブとマーリーナはいかにもロマンチックなシチュエーションっぽいけど、実は凄く気まずい瞬間の写真だと映画を観て知って、なんだか複雑な気持ちになった。
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