キミシマユウキ

3時10分、決断のときのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)
4.0
南北戦争が終わって間もない頃、義足で牧場主のダンは大物ギャングのウェイドを3日後3時10分の電車に乗せるまで護衛をするという保安官達の危険な道のりに同行することになる…

『ダークナイト』シリーズのクリスチャンベイル
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『ビューティフルマインド』などのラッセルクロウ
共演の西部劇映画。
小説原作の1957年に公開された『決断の3時10分』のリメイク(未鑑賞)
最近ハマっている西部劇で軒並み評価も高かったので早速鑑賞。
※他の西部劇映画は下のタグ

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にてチェックだ!

大学生の自分が言っても説得力ないが、西部劇映画というのは若い人には少しとっつきにくいのかもしれない。

「面白そうだけど、古い映画が多いし…」

「最近の俳優が出てる映画なら見れるんだけどね…」

「続編とかいっぱいあるとめんどくさいし…」

「イケメン出てないとゥチはムリ…サゲポヨ…↓」

と色々あると思う。実際映画好きがひしめくこのアプリの中でも西部劇は視聴数もクリップ数も少ない。かくゆう自分も大好きなクエンティンタランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざるもの』を観て感動していなかったらここまで能動的に視聴することはなかっただろう。
そんな”西部劇食わず嫌い”な皆さんにオススメしたいのがこの作品だ!!
今をトキめく実力派イケメン俳優二人を主演に迎え、特に何かの続編というわけでもく単体でお送りする熱い西部劇!
近年衰退気味のこのジャンルの映画の中ではかなりのスマッシュヒットでアカデミー賞もノミネートされたそうだ!


頑固の意志の強い牧場主ダンと悪者たちのカリスマで賢く生きる強盗のベン、一見全く価値観が違いそうな二人の奇妙な関係性がこの映画の良さをそのまま表現している!
西部劇ならではの銃撃アクションはもちろんのこと、強盗団のボスを助けるために執拗に追いかけてくるゴロツキ達や金を見ただけで手のひらを返す町民たちから追われる逃走劇、そして父と息子や友との絆が描かれており2時間があっという間だ!

主演二人は本当に素晴らしい。
牧場主ダンをクリスチャンベイル。
『ザ・ファイター』『マシニスト』を見ればわかるとおり、体重から髪の毛まで役次第で変幻自在にこなしてしまうカメレオン俳優の彼が今回は義足で不憫な父親を演じる。
「なぜそこまで頑固なんだ」
と視聴者も聴きたくなるほど頑なに任務を続けようとする彼の強い意志とその理由には心を打たれる。
そして強盗団のウェイド役にラッセルクロウ。
『グラディエイター』等今まで出演作を観ても彼のファンにはならなかったのだが今作で見事にノックアウト。クリスチャンベイルにえこ贔屓な目で見てしまう自分も今回は完全にラッセルクロウの勝利と言えるだろう。
悪者なのにかっこいい。どこかカリスマ性の溢れたスマートな彼の魅力に惚れ込んでしまった。帽子をかぶってる時が特にいい。
他にもイケメン若手俳優で『フューリー』などにも出演して話題になっているローガンラーマンがベイルの息子役、強盗団の副リーダーでウェイドに心酔している狂った男役に『メカニック』や『ローンサバイバー』のべンフォスターなが脇を固めていた。二人共目が離せない俳優だ。

終盤まで一緒に逃げているかのように時間は過ぎていくが、特にラスト数分の怒涛の展開は漢<<おとこ>>なら感動すること間違いなし!
是非、今作品をキッカケに西部劇の良さを知ってほしいな、と思ったのであった。


西部劇好き、ラッセルクロウ、クリスチャンベイルのファン、そして西部劇に興味があるけど最初の一歩が踏み出せない…という人にオススメの作品