タクマ

モスラ対ゴジラのタクマのレビュー・感想・評価

モスラ対ゴジラ(1964年製作の映画)
3.7
インファント島の守護神であり人類の味方である正義の怪獣モスラと核兵器と言う人類の歪んだ欲望の塊から生まれたゴジラの運命の戦いを描く「モスラ」の続編。
嵐によってインファント島から日本にモスラの卵が漂流する冒頭。相も変わらぬ欲深い悪人達は卵を見せ物にして金儲けを企み始める。卵を返してほしいと言う小美人の懇願をも踏みにじる様に挙げ句の果ては彼女達まで金で買おうとする始末。ここまで分かりやすい悪役はこの時点でハッキリ死兆星が見えてますね「笑」
卵も返してもらえない、核実験で住んでる島はめちゃくちゃにされる…インファント島の住民所か小美人達まで日本人を信じられずそっぽを向く中で善良な人間達の涙ながらの言葉を聞いて彼らを助ける為にゴジラと戦う決意をするのが寿命が短いご隠居モスラ。もう島には戻れないのをわかっていながら人類の為にゴジラに向かって行くモスラの姿はモスラが通常の怪獣とは異なる存在だと言うのを象徴する場面でもあり哀愁を感じます。
それとは対を成す様に悪役面になったゴジラが名古屋の町を破壊していく様は見ていてやはりアドレナリンが爆上がりします。モスラ幼虫の動かし方等得失面から見ても面白く今と比べたらミニチュア感は拭いきれない部分はあるがこの時代独自の怪獣達の生物感の味の良さを改めて味あわせてくれた一本でした。モスラが主役の映画は全部見て来たけど歴代のモスラ成虫の造形はこれが一番好きですね。
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