福福吉吉

黄泉がえりの福福吉吉のレビュー・感想・評価

黄泉がえり(2002年製作の映画)
3.0
熊本県の山のふもとから死んだ人が蘇る現象が発生し、次第に数を増していく。厚生労働省の川田平太(草彅剛)は、この現象「ヨミガエリ」の謎を探るため、調査していく。

ストーリーは元々、熊本出身の川田平太が地元に戻って、親友の橘葵(竹内結子)と交流する姿とともに、蘇った人たちの悲喜こもごもを描く作品となっています。

死んだ理由も様々であるゆえ、望まれて蘇った人もいれば、望まれずに蘇った人もおり、いろいろ人間模様を丁寧に描いていて好感が持てました。
また、「ヨミガエリ」の起因として誰かに望まれていることがあることで、蘇って誰も必要とされていない状況に戸惑いながら、最終的に誰かが望んでくれたことが分かることで、気持ちがとても柔らかく優しくなれました。

平太と葵の共通の親友で、葵の婚約者である俊介が死亡していることで、葵の中に「俊介に蘇って欲しい」気持ちが生まれ、その思いに囚われる葵と、密かに葵に想いを寄せていた平太の苛立ちが上手く描かれていて、ラストまで上手く繋がっていったと思います。

また、柴咲コウ演じるRUIの歌がとても気持ち良くさせてくれます。サビがとても素敵です。

この作品を観て、誰に蘇って欲しいか、と考えましたが、私の場合、歳をとり過ぎたせいか、会いたい人は多くて困るし、蘇った後にもう一度悲しむのも辛いので、このままで良いですね。

観た後の気持ちが良くて、面白かったと思います。

鑑賞日:2022年9月26日
鑑賞方法:BS/CS WOWOWプラス
福福吉吉

福福吉吉