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まことちゃんのmitakosamaのレビュー・感想・評価

まことちゃん(1980年製作の映画)
2.5
宝島DVDブックより。
これはある意味カルトムービーに成り損ねた映画とも言えるかも。
序盤の雰囲気は、正直これはかなりヤバい作品の臭いがしたんだよなー。
「谷岡ヤスジのポルノラマ・やっちまえ」のような伝説に成り得たかもしれなかった。だがそこまで振り切れなかったかな。
だからこそ下品さだけが残る作品になってしまった。

映画は5章に別れてる短編の寄せ集めのような展開。
1章が一番カルトな雰囲気に満ちてた。絵柄も梅津タッチが良く出来てた。
2〜5章になるとお下劣ギャグと若干ハートフルなテイストが混同する様になる。絵柄も東京ムービーのタッチが強くなる。

ど根性ガエルや侍ジャイアンツのような柔らかくて表情豊かな絵柄と、楳図かずおの硬質で表情の硬いタッチは真逆なんだよな。
梅津タッチの固さが、シュールな雰囲気を醸し出す。すると下品さがあまり気にならなくなるのが梅津マジックな訳で。

梅津かずお本人もメッチャ出てるし、そのうえ歌まで歌ってる。
あとツービートが本人役でちょっとだけ出てるね。80年代の東京ムービーは漫才ブームにあやかった漫才師の声優起用がとても多いのがここでも判る。
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