とんかつ

泣きぬれた天使のとんかつのレビュー・感想・評価

泣きぬれた天使(1942年製作の映画)
-
室内のシーンが殆どで不思議に思ったけど、まだまだ戦争が終わっていない時なのも関係しているのではないかと思い始めてから、構成に注視して観るようになりました。

ロケーションで表現出来ない「きれい」が完全に主人公の美しさで補完されているし、別角度からでもなんとか表現したいことを表そうという努力が垣間見えました。

最後、戦死したとおもった元恋人が戻ってきてしまい、その直後に盲目になった現恋人が戻ってきた時はまるで「dont breeze」の時のような緊張感。笑

言葉を交わさずに別れを告げる描写が最後に来るのは本当にハッとしました。
元恋人が立ち去り、その後ろ姿を見送りながら、机にあった白いバラを窓から投げた時
「どうしたんだい?」
の問に対して
「なんでもないわ。可哀想な人に施しをあげただけ」
という言い回しがゾクゾクしました。
白いバラ……!

最高すぎました。
とんかつ

とんかつ

とんかつさんの鑑賞した映画