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ニューヨーク・ストーリーのzhenli13のレビュー・感想・評価

ニューヨーク・ストーリー(1989年製作の映画)
3.5
ウディ・アレンBOXと一緒にこのDVDも貸してくれた。超豪華監督陣のオムニバスでカメラもネストール・アルメンドロス、ヴィットリオ・ストラーロ、スヴェン・ニクヴィストとさすがに豪華。

『エディプス・コンプレックス』ウディ・アレン
意外にも大変面白かった。『誰もが知りたがってるくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう』と共通する原点回帰的な面白さ。ウディ・アレンの中では上位に好きかも。
いつもにまして全編にわたってオールドスウィングが穏やかに流れておりスヴェン・ニクヴィストによるショットもきめ細かく低温な感じで肩の力が抜けてて好いなと思っていたら、割ととんでもない展開になる。これが初期作品における馬鹿馬鹿しくも真面目で大掛かりなギャグを彷彿とさせる。街中の人々が普通に「母」と会話するのとか、やたらピアノと料理が上手い霊媒師とか。冷えて固まったコラーゲンがぶら下がる鶏肉持ち上げて切なそうな顔をするウディに笑ってしまった。
(もしかしてキルスティン・ダンストはミア・ファローの子ども役だった?)


『ライフ・レッスン』マーティン・スコセッシ
アルメンドロスをあまり活かせてないような。もったいない。アイリスを随所に使っててプロコム・ハルムでなんとなくいい感じに見える。バブルっぽい。世界的に浮き足立った時代だったのか?ニック・ノルティ演ずる画家の作品も若い画家役ロザンナ・アークエットの作品もニュー・ペインティングぽくて80年代末だなぁと。
ニック・ノルティが若い娘に出会うとすぐ惚れるというだけの話。ロザンナ・アークエットが大変可愛い。ブシェミがなぜかイケメン枠。デボラ・ハリーが一瞬出てた。


『ゾイのいない人生』フランシス・フォード・コッポラ
これもバブルっぽい。というかこれ監督ソフィア・コッポラじゃないの?(あ、脚本だった。衣裳にも口出しさせてるだろう)オープニングタイトルのガーリーな感じやクイーンビー予備軍のセレブ女子グループ、セレブ子女仮装パーティの様子などいかにも。ストラーロのカメラによる室内の微妙な光と影の加減が美しい。ジャンカルロ・ジャンニーニが岡田真澄に見えて仕方なかった。セレブによるセレブの小品。
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