ほおづき

髪結いの亭主のほおづきのレビュー・感想・評価

髪結いの亭主(1990年製作の映画)
4.0
『風たちぬ』だ。
観終わったときにそう思った映画。

理容師を妻にすることに憧れてた主人公の男が、夢がかなって髪結いの亭主になるというおはなしで、全体的にはコメディ&エロスなフランス映画なんだけど、夫の人物像こそ全然違うけど、妻が永遠に続かない愛情を恐れていたってところが同じだって感じた。
『風たちぬ』のほうは旦那がきちんと働いていはいるんだけど・・・


果たしてこの主人公は妻を愛していたのだろうか、それとも夢にまで見た”髪結いの女”を愛していただけなのだろうか・・・
そして妻のほうは亭主のことを本当はどう思っていたんだろう。なぜこの愚鈍で頭えっちしかない男を選んだのだろうか・・・
例えば過去に大きなトラウマがあって、それ思い出したくないから、何もできなくてもいいからせめて自分を一途に愛してくれる男を選んだのだろうか?
深くて切ないラストの余韻が印象的。


妻の内面を見ない、愛し方の幼い男は気をつけろよっていう映画。