まつこ

髪結いの亭主のまつこのレビュー・感想・評価

髪結いの亭主(1990年製作の映画)
4.5
最初の少年のヘンテコリンダンスから持っていかれました。12歳の少年の性への目覚めが丁寧で美しかったです。さくらんぼがついた毛糸のパンツ、鼻を刺激する香水と体臭、綻んだシャツから除く乳房。お客の隣で受ける愛撫なんて艶っぽいのにゲスくはなくて、なんてオシャレなんだ!(こんなお店やだけど)無邪気にはしゃぐ彼がまた可愛くてこんなとこが美女の心に刺さったのかなと微笑ましくなりました。ただ、しつこいくらいに終始漂う死の香り。この先に待つものを考えてしまうんですよね。彼の願望なのか、亡霊なのか、なんて疑いながら身を任せていました。強く願っても叶わないこともある…天井からの視線は超越したものの存在を感じました。
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