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キング・オブ・コメディのutakoのネタバレレビュー・内容・結末

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

スターを夢見るコメディアンの卵ルパート・パプキン(デ・ニーロ)が、人気コメディアンのジェリー・ラングフォード(ジェリー・ルイス)を誘拐、彼の命をタテにして一晩だけのTV出演を強要する。「タクシードライバー」のスコセッシ=デ・ニーロコンビで、願望実現のために常軌を逸する男と現代社会に息づくささやかな狂気をリアルに描いた作品。


悪の象徴とされる『道化』の真意がここに。葛藤を排除し欲望だけをリアルに描くとこうなる、と言った薄ら寒く恐ろしい作品。
『諦めなければ夢は叶う』『なりたいものになるには演じ切る』なんて言われ方をする処世術も存在するわけですが、犯罪行為に手を汚してまで願望を貫いてしまうと、ただただ狂気でしかないないのだけど、現実と空想の境が見えなくなるほどの情熱に勝るものはない。とも思えた。
成功者と犯罪者の違い…すなわち、要はバランスなんですよね(笑)


( 以下、Wikiより抜粋 )

【エンディングをめぐる論争】

映画研究者のデヴィッド・ボードウェルは、2003年に発表した著書『Film Viewer's Guide』の中で、本作のエンディングが現実であるか幻想であるかをめぐる論争が絶え間なく続いていることに言及している。

監督のマーティン・スコセッシは『黒水仙』のDVDコメンタリーで、マイケル・パウエル監督作品を参考にして本作が作られたことを明らかにしている。スコセッシによれば、パウエルの作品では現実と幻想は常に同一のものとして扱われ、幻想的なシーンも現実的に描かれていたという。

スコセッシは本作の結末が現実であるか幻想であるかについて問われると回答を拒否したが、エンディングをめぐる論争はそれぞれの観客がどのように本作を観ているかを示すものであり、『幻想は現実よりも現実的なものだ』と話している。
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