隼人

キング・オブ・コメディの隼人のレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
5.0
病的な自恃。狂気を感じるまでの図々しさ。留まることを知らない妄想。でも、最後のスタンダップコメディはこうなるまでの彼の人生とかが垣間見えてグッときた。「ドン底で終わるより一夜の王になりたい」っていう言葉も印象的。図々しさも自恃も夢を叶えるには少なからず必要なんだと思う。

追記。2020/02/10
誰だって自分に何か特別な才能があると思いたいし、それで成功できたらと思う。でも、多くの人は現実を前にして自分がなんの才能もない平凡な人間であることに気づき、かつて自分が抱いていた夢や自惚れを思い返すのも不快で忌々しいものと見做し、そっと蓋をする。それが大人になる通過儀礼になっている。
でも、世の中には少数だけど、そうした通過儀礼を拒む人たちがいる。ルパート•パプキンはその1人なんだと思う。そういう人たちが嗤われず、疎まれず、本当に自分のやりたいことを貫ける世の中になればいいと願う。
隼人

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