ヤスヤス

キング・オブ・コメディのヤスヤスのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.2
デ・ニーロとスコセッシ監督のコンビ作品なので、面白くないわけはないが、期待を裏切らない傑作だった。
似たような設定の「誘う女」のニコール・キッドマンは、単なる勘違いした痛い女だったが、こちらのパプキンは完全なサイコパス。剥き出しの狂気や凶暴性がない分、身近にいそうで、より恐怖を感じる。ただ、デ・ニーロが演じると、それだけでは括れない、複雑な人物像が浮かび上がる。笑いながら、ゾッとし、あまりに痛々しく、切ない。感情がかき乱される。
ラストは賛否分かれると思うが、自分がパプキンにどういう感情を抱くかにより、解釈は変わるだろう。
ヤスヤス

ヤスヤス