ジョジー

キング・オブ・コメディのジョジーのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
3.9
『ジョーカー』を観てから、この映画のことを知り鑑賞。
確かに今作が下敷きになっているかもと思わせるところが多々ありました。デ・ニーロが演じる常軌を逸した売れないコメディアンにジョーカー(アーサー)の影が見え隠れします。
ルパート・パプキンには取り繕った言葉は通用しない。すべてストレートに受け止め、ある意味前向きと言えるのかも知れないけど、常識のある人からすれば恐怖でしかない。
自分を認めて欲しい、そのためには社会のルールなんて関係ない… でもやっぱりそれが犯罪に繋がったらアウトのはずで。
認めて欲しければ努力するしかないんだけど、パプキンはその姿勢が見受けられなかったような。妄想の中で名声を博することしか考えてない。
人の道を外れたところで夢が叶ったとしても喜ぶことはできないはず。ただ、パプキンの最大の見せ場であるトークでは、彼の人となりが見えてくるし、その皮肉まじりの笑いにいたたまれない気持ちにもなる…
共感できないけれど、どこか憎めないのは自分にも少なからず彼の気持ちになって観てるところがあったからかも知れないな。
まとめられないけど、終始目が離せない映画でした。

ロバート・デ・ニーロってやっぱりすごい。
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