まりも

キング・オブ・コメディのまりものネタバレレビュー・内容・結末

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ふむ。確かにジョーカーっぽい。展開が。
前半はちょっと眠かったのだけど、よくよく見ていくと段々主人公のサイコパスっぷりが目についてきて。。うすら寒くなる。コメディではなく、社会風刺のホラー。そんな気がした。

■主人公の異様なまでの執着
明るい雰囲気なのがむしろ怖い感じ
最初はおもしろい。。と感じられる主人公の行動が、どんどん常軌を逸してくる。
その常軌を逸する感覚が、主人公にはないので、サイコパスに見えてくる。それが薄ら寒い。。そして、その基準が曖昧(どこまでがやりすぎなのか?)であることを感じて、ある種気持ち悪さを感じた。

■何が観客を笑わせるのか?笑わせる要素をよく見ると。。
劇中で、観客相手にトークするコメディアンの番組が何度か登場する。
振り返ると、そのトークって、この社会的な当たり前に反すると思われることなんだけど、主人公含む一部の人には、当たり前のこと。なのに、笑われる。
顕著なのは、ラストの主人公の半生を語るシーン。半生が、笑われる対象なのだ。。
この、社会における笑い、については、ジョーカーで扱われてるテーマにも似ている気がした。


始終明るめなのに、気味が悪い。。そんな、ざわざわした、問題提起に満ちた作品、と自分は感じました!
まりも

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