終盤の展開に驚きと恐怖が混在した。現実か妄想か。
コメディアンになる夢を追いかける男の憧れが狂気に変わるまでを描いた作品。
"ジョーカー"がこの作品に影響を受けてると知ってから、ずっと観ておきたかったスコセッシとデニーロのタッグ。想像以上にジョーカー的要素が含まれてた。
ジェリーに憧れるあまり、自分だけの脳内の妄想を現実だと信じ込んでしまう展開とラスト。あれは本当に現実なんだろうか…。
あの独特な雰囲気を持つパプキンを演じきるデニーロの凄さを痛感した。自分は決して間違っていない、と周りに余裕がある笑顔を振りまくシーンは怖い。
「ドン底で終わるより、一夜のキングになりたい」
このセリフが頭から離れない。確かに…と納得してパプキンの漫談を楽しんでしまった私も、いつの間にかパプキンに取り込まれてしまっていたのかも。