ふうま

キング・オブ・コメディのふうまのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.3
スコセッシの中で1、2を争うぐらいすき。
スコセッシてマフィア映画とこういう狂気みたいな映画が半々ぐらいだなーと個人的に思うんだけど、好みはこっち系。
普通の映画の狂人ていうのは、イカれつつも自分の行動の意図や目的、何かを世の中に示そうという意志があり、自分を肯定して、限度を超えたみたいなキャラが多いと思う。だから悪者側にも理解できるところがあったり、揺さぶられたりするし、できると思うんだけど、ルパートに関してはほんとにやばいやつ。全く客観視が出来てない。盲目的というか、もはやどんな世界を見ているのかすら分からない。そこになんの意思もなく、ただ自分の目的のためにこなしていくだけ。捕まったとしても反省なんてあるわけがない。自分の行動に意志があるとすらも思ってなさそう。とゆうか何を考えてるのかすらわからない。もし、目的がコメディ番組にでている姿を好きな人に見せたいではなく、もっと大きなことだったら?ルパートはやばいやつだし、さしてキレ者でもないが、倫理観やルール、何より、なりふり構わないから結局目的を達成できてしまう。
だから、ずっと気持ち悪いと思い続ける。もちろんルパートの行動とか笑えるシーンがすごく多いんだけどふとやっば!、怖!ていう恐怖が常にある。焦る瞬間や怒る瞬間すらないのがやばい。感情が全く見えてこない。ラストのスタンダップの内容から、あれを伝えるのが目的かと思いきや、女の子に見せたいだから、最後の最後まで理解不能。
実は、それを表現できるロバートデニーロが1番やばいかも。
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