有名な1957年のシドニー・ルメット監督の作品と間違えて、こちらのリメイク版を先に観てしまった。オリジナルのほうがいいという評価が多いが、なんせ、そちらをまだ観ていないので比べられない。人の人生を大きく左右する陪審員の審議なのに、他の人の意見や仮説に影響されて、そんなに簡単に自分の判断を変えていいのか、変えられるものなのかと思ったりもしたが、真剣になればなるほど迷うのもわかる。陪審員制度は難しい。映画の舞台が1つの部屋だという、この作り方と演出は、ストーリーはまるで違うけれど、ヒッチコックの裏窓をなんとなく彷彿させる。普通に考えれば、部屋の中で延々と12人のおじさん達が議論をかわす映画のどこが面白いんだろうと思うが、なかなかどうして！と思わせる作り。一般受けはしないかもしれないが面白かった。
