雨のなかの男

現金に手を出すなの雨のなかの男のネタバレレビュー・内容・結末

現金に手を出すな(1954年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

U-NEXTにて。先日観たジャック・ベッケルの『穴』を観たのでその繋がりで鑑賞。こちらの方が古いけど。『穴』の時もそうだったけども、「食」を通じた人間関係の描写が面白い。観終わった後にもう一度冒頭の場面を再生。初見では理解できなかった、レストランでお客さんの来店を拒む場面をようやっと理解した。この場面は「食を共有する身内、拒絶する敵対者」というこの作品を読み取るコードになっていて、反復されている。よくよく観てみるとアンジェロが差し出した酒をピエロが断り、ピエロが睨みつけるような表情のバストショットが映し出される。金塊の換金交渉が成立した時の乾杯は「朝は飲まねえぜ」ってあっさり断るけどね。まあ、なんにしてもこの演出はきっとフランスの俳優さんに目が慣れない、相関図を示す俺のための配慮と読んだね。素晴らしい。
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