みおこし

マルクス兄弟 オペラは踊る/マルクス兄弟オペラの夜のみおこしのレビュー・感想・評価

3.5
今更ではありますが、マルクス兄弟に初挑戦!ローレル&ハーディにも今年はチャレンジしようと画策しております...。

ミラノで大富豪の未亡人をまんまと騙し、オペラ巡業の資金を手に入れた詐欺師のドリフトウッドは、一座を率いて意気揚々とアメリカ行きの船に乗り込むが、歌手同士の秘めた恋や、そのマネージャーと助手の悪巧みに巻き込まれ...。

今から83年前の作品、圧巻です...!今の日本のお笑い番組にも見られる色んな要素も垣間見えて、世界中のコメディの礎となった人たちとしての偉大さを改めて痛感しました。
ドタバタ要素のイメージが強かったんですが、何より驚いたのがグルーチョの容赦ない毒舌!!昔からこういうシニカルな笑いはあったんですね...。「言い過ぎじゃない?!」とびっくりするくらい辛辣な一言のオンパレード。その一方で、ハーポは一切言葉を発さずに可愛らしく笑いを取りに行くので、同じ兄弟でもテイストが全然違う!グルーチョ、チコ、ハーポそれぞれの全く異なったこの個性が逆に素晴らしい相乗効果を生み出しているんだろうなぁ。

前作での失敗によりパラマウントとの契約を切られてしまったマルクス兄弟が、満を持してMGMとの契約で発表した本作。
時の名プロデューサー、アーヴィング・G・タルバーグとのコラボレーションも功を奏し、とにかく彼らの魅力溢れる傑作に仕上がっています。有名なすし詰めのシーンも、最後のオーケストラのシーンも今の私達から見ても最高に楽しい場面。
突然ミュージカルシーンが入るところは、MGMらしさも垣間見えて興味深い...!

他の作品を観るのが楽しみになりました。
名作は時を越えて愛されるとはまさにこのことですね。
みおこし

みおこし