下品な言い方をすれば「胸糞の悪い」作品で、その不快感を楽しめる人は評価が高くなるのだろう。
どうも私はダメだった。
主人公の弁護士がもう鬼畜。
悲しみに暮れる両親を使い訴訟を起こし一儲けという魂胆が酷い。そして説得に両親の怒りを利用し、その矛先を無難なメーカーなどに向ける所が「汚い弁護士」感満載だ。
生き残りのニコールがなぜ嘘の証言をしたか理解に苦しむが、前後の繋がりからどう考えても近親相姦の父親が自分への興味を無くした事に対する個人的な復習としか見えない。
近親相姦ですでに「胸糞」だが、だとするとバスの運転手を冤罪に落とす悲惨な犯罪と言える。
その後彼女に天罰は下ったのだろうか？
監督の「ハッキリ描かない」という作風に誤魔化されそうになるが、出てくるキャラやストーリーはことごとく不快で、そこを楽しめないと観ないほうがいい作品だろう。
余談。
主役の弁護士役のイアン・ホルム。演技は素晴らしくこれは見所だが、どうしても首がもげて白い血を流している姿が脳裏から離れないのは、エイリアンファンならしょうがない事だ。
でもアッシュと今回の弁護士。どちらが酷いキャラかといえば個人的には弁護士だな。
