スウィート ヒアアフターの作品情報・感想・評価

「スウィート ヒアアフター」に投稿された感想・評価

No.915[現代の"ハーメルンの笛吹き男"は訴訟を先導する] 15点

カナダの監督といえば最近じゃヴィルヌーヴ先生だが、ある時点まではエゴヤンかクローネンバーグだったと思う。エゴヤンはアルメニア系移民二世で、両親たちの経験を元にした絶望的につまらないお説教映画「アララトの聖母」しか見たことなかったが、本作品もまた絶望的につまらなくて少し安心した。

スクールバスのスリップ事故で多くの子供が亡くなった田舎の村に弁護士が乗り込んでくる。ハイエナのように駆けずり回って事故の訴訟を起こそうと躍起になるが、結局唯一の生き残りである少女が嘘の証言をしたことでおじゃんになる。

生き残りの子供サラ・ポーリーを主人公として"ハーメルンの笛吹き男"について行けなかった足の悪い少年と重ね合わせるのがテーマの映画ならそれなりになったと思うけど、弁護士を主人公にしちゃいけないでしょ。そりゃ全体を見渡して展開を追う役として配置するのは分かるけど、それに薬中の娘とかいらんもの付けて安心すんなよ。映画初心者かよ。

結局、弁護士が具体的に何がしたいかもよく分からず、娘のエピソードから正義漢にも見えず、映画も弁護士も被害者に寄り添うこともせず、ラストは"田舎には田舎の法があって今(事件と訴訟の2年後)でも変わらずやってます"と締めくくられる。アホか。そんな陳腐なメッセージのために2時間もかけたのか。エゴヤンは相変わらず頭が沸いてる。これといい「アララトの聖母」といい、観客を見下しているに違いない。

しかもその薬中の娘を"失った"と言って被害者たちに同情しているのに腹が立つ。生きとるやんけ、向き合えタコ!宙ぶらりんの結末を美学としてるなら監督なんてやめて小説でも書いてろ。

追記
一応カナダの雪景色は綺麗だったがほとんど出てこなかった。
日傘

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5.0
大好き 傑作 もうTSUTAYAに置かなくなったし、容易に見ることができない…好きな作品は買っておくべき、本当に
●'98 10/〜名画座上映
(初公開: '98 7/25〜)
配給: KUZUIエンタープライズ
ワイド(PANAVISION/シネスコ)
DOLBY
〈国内: SRD〉
10/26 18:40〜 下高井戸シネマにて観賞
フィルム上映
ドルビーA映写
パンフたぶん購入
軽く寝る
結局のところ、少女の嘘の証言が小さい田舎町をスキャンダルから救ったのかな?事件の真相も弁護士の私事も何も解決せず、すっきりしないまま見終わった。
chamama

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3.5
カンヌでグランプリに輝いた作品。期待して観たけどちょっと私にはよく分からなかった。
Toku

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3.0
気になった音楽たち
Title Music/Mychael Danna
One More Colour [Sam Dent Band Version]/Mychael Danna
Courage (For Hugh MacLennan)/The Tragically Hip
Courage [Sam Dent Band Version]/Mychael Danna
Kota

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3.3
真相は何なのか
最後はどうなるのか

いろいろ考えながら観終えましたがスッキリしませんでした。
coro

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3.0
後をついて行けるのは穢れなき者…
救いの見えない閉鎖的なこの村に
一筋の光を
yasuka

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2.8

このレビューはネタバレを含みます

ハーメルンの笛吹きと田舎町で起きた事故を重ねて物語は進む。
生き残った少女の証言で街から追放された者たち。
その証言が嘘か真かは関係ない。
彼らにとって真実より大事なものは、今までと変わらない波風の立たない暮らし。
その裏で起きていることには目をつぶり、みな、何事もなかったかのように暮らしを続ける。
なんとも閉鎖的な田舎特有の考え。
後味の悪いすっきりしない話だった。
スクールバス事故を軸に、被害者側の弁護士とその私生活の問題、唯一生き残った少女を横軸に編み込んで描く冷々とするミステリー。2回目の鑑賞。

何というか最後まではっきりしない話なんです。
・バス事故の訴訟準備
・少女の証言の意図
・弁護士の娘の問題
この肝心の3つがぼんやりしたまま終幕になる。元々田舎の街には不倫や近親相姦などの秘密があり、裁判によって街に波紋を広げることを望まない人達もいて、弁護士の思惑が頓挫したほうが波風立たないのは確かで。

生存者の少女(事故死した子供達は楽園にいると感じている)寂寥感、自分の夢の断絶、父との関係の変化、様々な事情から彼女は恐らく救われない。
彼女と対で語られる弁護士の娘も恐らく救われなかったんだろうなあと思います。
逝ってしまった子供達の魂が幸せであるというハーメルンの笛吹の結末に寄せた想像がハッピーエンドなのかも知れないと思わせる、寒い余韻を残す作品でした。