なほこ

アンダーグラウンドのなほこのレビュー・感想・評価

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)
5.0

絶望は深い方がいい。愛を知ることができるから。
今も時間も現実も夢も、全てはわからないほうがいい。それが幸せだから。
ユーモアと笑いはいつだってあったほうがいい。哀しみを正く心に刻めるから。
太陽は夜こそ輝いて、堂々としているかもしれない。

陽気な音楽が奏でられ、ナタリアがあまりにも綺麗に哀しそうに笑うから、胸がつまってしまう。

国と名のついた大地に生かされている私たちは、決してそこから離れることが出来ない。それを自らの手によって分断していく人間の醜さや裏腹の逞しさは、計り知れない苦しみと哀しみを伴うのが宿命なのだろう。
なほこ

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