アンダーグラウンドの作品情報・感想・評価

「アンダーグラウンド」に投稿された感想・評価

Gaku

Gakuの感想・評価

4.4
これは傑作。喜怒哀楽全て含まれてて完璧。
大エンディングの余韻が凄い。
今は亡きユーゴスラビアに想いを馳せてしまう。
居場所を求めて。
黒人の葬列のような明るい音楽が悲しい。
どんちゃんどんちゃん死出の旅。
あにま

あにまの感想・評価

3.1
621作品目。レビュー294作品目。
『アンダーグラウンド』
 監督:エミール・クリトリッツァ
 主演:ミキ・マノイロヴィッチ
 興行収入:$171.100
 製作費:12.500.000ユーロ
1941年、ナチスに侵攻されたセルビア。パルチザンのマルコは地下室に弟のイヴァンや仲間のクロらをかくまい、武器を製造させることにする。やがて終戦後も地下室の住人には戦争が続いていると嘘をつき…。

独特すぎる映画。
バカみたいに騒ぐ楽器隊が面白すぎて、ずっと笑っていた。
ラストの島が半分に割れて離れていくシーンは頭について離れない。
もう一度言うが、独特すぎる映画である。
Daiki

Daikiの感想・評価

4.0
何を描いた映画かと言おうものなら、たちまちありきたりに聞こえてしまうのがこの映画の難しいところだ。主人公格のキャラクターが複数存在し、それぞれが絡み合い、第二次世界大戦、冷戦、内戦の輪郭をなぞっている。隠喩としての地下壕をどう捉えたものか、再度観る楽しみとして記録。
長尺のためなかなか見られなかったんですが、
ようやく見ることができました。

冒頭の陽気な音楽と逃げ出す動物、
滑稽な性描写に謎の感電と食事。
これはただ事じゃないっていうカットの連続で、
一気に引き込まれていきましたね。

とくに興味深いのは第二章で、
共産主義下のひどい状況を直接的に描くんじゃなく、
まさに地下に隠されたコミュニティを描くことで、
大戦の傷痕や秘められた感情や問題点を体感させるという、
本当におもしろい作りの作品でした。

しかも地上では前時代を美化する映画が撮られてるという皮肉。

どうしても国が経験してきた悲劇性ばかり想像してしまうが、
内実としては極めて人間的な営みの集積こそ歴史なのであり、
それを全力で礼賛してるのが心地よかったです。
asy

asyの感想・評価

4.5
スクリーンにて鑑賞。祖国を失う悲しい話なのに、なぜかユーモラスに力強く描かれている。クストリッツァ監督の祖国ユーゴスラヴィアへの愛にあふれた一本。この映画が愛され続けることで、ユーゴスラヴィアという国がこの先いつまでも語り継がれてほしい。何といってもブラスサウンドの音楽が最高。ベストサントラ。
Jaya

Jayaの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ユーゴスラビアの建国から崩壊に至るまでにあわせて紡がれる、叙事詩的な物語。
とにかく溢れ出るエネルギーがとてつもない。クロ、マルコ、ナタリアはじめ、登場人物のキャラが全員恐ろしく濃い上に良く立っています。

冒頭のスラブ風味満点の勢いの良い音楽と銃声、そこから一気に引き込まれて、
最後まで人々の生命力にひたすら圧倒され目が離せません。

クライマックスの第3章、ユーゴの惨劇を地下の壁を伝う血で表現していたところは胸に突き刺さりました。
指揮官に収まっていても何の違和感もないクロの台詞は一つ一つが忘れられません。
そして一連のラストシーン。クストリッツァにしか不可能だと思いました。最後のイヴァンのモノローグも含め、感動と喜びと悲しさが同居する途轍もない演出。素晴らしいとしか言い様がないです。

章の合間にユーゴ建国とチトー死去の記録映像が入りますが、そこだけでも音楽の使い方と編集が尋常でなく上手いと思いました。やはりズバ抜けたセンスだと思います。

余りに悲惨な結末を迎える一国の興亡の歴史に乗せて、あくまで寓話的に、そこに生きた人間を、溢れ返る生命力で描き出した、映画史に残る傑作だと思います。
この映画のドタバタ感、ブラックユーモアに合わなかった

ドラマでなくファンタジーとして観るべき
zhenli13

zhenli13の感想・評価

5.0
1995年シネマライズで予告編のジプシーブラスに仰天し、オープニングで頭トンカチで殴られたような衝撃を受け、終始嗚咽。
以来何度観たかわからない。

ジャン・ヴィゴ『アタラント号』における水中の花嫁や動物が溢れかえるシチュエーションなどがクストリッツァ作品に繰り返し引用されていることを知ったのはだいぶ後。
世界情勢も激しく変化し、いまのクストリッツァにはさほど注目していないものの『アンダーグラウンド』の体験は何ものにも変えがたい。いまだにラストシーンで嗚咽を止められない。

「この物語に終わりはない」
クストリッツァ監督の母国ユーゴスラビアへの愛情溢れるファンタジー。

華やかな音楽を交えて陽気に語られる旧ユーゴスラビアの歴史は、傑作映画として後世に語り継がれていくのでしょう。

「許そう、だが忘れない」
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